だいぶまえの準決勝

~だいぶまえの準決勝~

夜中。
男子サッカー準決勝は1:3でメキシコに逆転負け。
元々体力を消耗する戦術だったので、大会が進むにつれて、この戦い方ができなくなるのは予想できた。
動けなくなっている前線をそれでも使わないといけない状況は、他に手がないことのあらわれでもある。
大会前まで、この代表はもう少しポゼッションを高めたサッカを模索していたように見えたが、大会直前にカウンター型のサッカーでチームがまとまり、この快進撃につながった。
アジア大会でもこのスタイルで優勝しているのだから、このスタイルに元々適正があったということだろうか。
一方で、このスタイルが出せなかった時の手段までは確立されていなかった。
中2日という日程は、事実上移動の時間しかない。
大会が始まったら、チームの修正を行う時間はほとんどない。
なでしこは、状況に合わせたサッカーを試合中に切り替えたが、それは長い間同じチームとして経験を積んできたフル代表だったからともいえる。
男子でも、今の代表ならそうした切り替えはできるかもしれない。
しかしながら、男子には五輪からA代表への継続性がない。
もう一度ゼロからのスタートになる。
それは、選出されなかった選手も同じラインにたったという事でもある。
それでもメジャー大会で全試合を戦う経験は、今後の代表にいかされて欲しい。