だいぶまえの東京横浜1

~だいぶまえの東京横浜1~

二年ぶりの更新セミナー受けたあと、浅草に行って初めて水上バスに乗ってみた。
川から眺める東京の淵は、時折設計したかのような景観と無造作が混在している。
幾多の橋をくぐり、いくつも現れる支流の奥の景色を見入るごとに、東京が水の都だという事を実感する。
動脈と静脈のように入り組んだ橋と川は、この街の入り組んだ心情の象徴のようにも思える。
人は土地に依る。
それは間違いない。

アジアの裏町のような場所にある、宿泊先のホステルは、泊まってみると気楽な宿だった。
地方からの労働者や、職業不明のおじさん、廊下でタバコをふかす太った女性。
路上の脇には、地べたに座り込んで話したり、笑顔で歩いている人を眺めているおじさんがちらほら。
電車に乗り遅れまいと、短いスカートを気にしながらダッシュする女子高生達と、その後に同じようにダッシュする、若いサラリーマン。
日本というとより見知らぬアジアの港町みたいだ。

久々に中華街にやって来て、6年前に入ったおかゆ屋を探してみるが、なかなか見つからない。
三叉路のどちらかの右側にあった、というかすかな記憶だけを辿って、それらしきところを探してみるが見つからない。
一通り歩き回って、おそらく無くなった、という結論に達した。
ここまでにソバを二杯食べて、お腹もあまり空いていないので、あえて皿料理のお店に入る気にもなれず、薬膳粥のお店に入って、五目粥を食べて目的を果たした。
お粥を食べながら、サッカー五輪代表のメンバーを夢想する時間。