いつかの那覇ぶら10
〜いつかの那覇ぶら10〜
ゆいレールのフリー切符がまだ使えるので、首里の黒猫食堂というカフェにやってきた。
高台の見晴らしのいい場所にあり、メニューは四つのみで、すべてオリジナルレシピなんだそうだ。
メルボルン料理ということで、見慣れない名前ばかりでイメージがつきにくいので、ジャマイカチキンのプレートを注文してみた。
運ばれてきた瞬間からスパイスのいい香りが、食欲をそそった。
数十種類のスパイスにしっかり漬け込んだチキンのソテーをココナッツライスに絡めて頬張ると、口の中で香りが重なり豊かさが広がった。
ローストパンプキンに、お手製のハーブヨーグルトを塗っていただくと、カボチャの甘みがソースの酸味と溶けあい、添えられたシードやヤングコーン、トレビスを絡めていく事で、香りや食感が変化し食べる好奇心を刺激する。
仕上げのコーヒーも申し分なし。
沖縄そばやステーキとは違う、香りや食感で楽しむメルボルン料理。
こんな沖縄ごはんが合間にあってもいいもんだ。
いつかの那覇ぶら9
〜いつかの那覇ぶら9〜
仕事メールを済まして、今日は首里に向かう。
ツアーのセットでつけた1日フリー切符を使う時がきた。
首里そばに到着。
営業時間は11:30からなくなり次第終了、ということで12時前にとやってきたが、既に店の外まで並んでいる。
お昼過ぎるまでに無くなるんじゃないか、という恐れさえ湧いきたが、意外に回転が早く、無事注文まで辿り着いた。
ジューシーや煮付けもお勧めらしいが、今回はそばだけ注文。
麺は平たくやや硬めで、好みが分かれるところだが、汁の落ち着いた味わいが体に染みる感じだった。
そばの後はデザート。
せっかくここまで来たのだから、三大まんじゅう(?)の一つ宜保まんじゅうに行ってみる事にした。
お店に入ってみると、店員さんが忙しそうにしながら対応。
どうやら、電話注文でまとめて買いに来るお客さんが多いみたいだが、1人なので一個だけ買って、店先のベンチで食べることにした。
袋から出してみると、月桃のいい香りがただよった。
噂通り赤く「の」の字が書かれていて、想像していたよりも大きい。
でも、出来立てほかほかで、どんどん食べてしまう。
食べてる間にも、予約したお客さんがちょくちょくやって来る。
袋一杯の饅頭を持っていく光景を見ると、その土地ならでは習慣が垣間見えて面白い。
何かお祝い事でもあるんだろうか。
それとも運動会か何かか。
饅頭を頬張りながら、夢想していると饅頭の香りも相まって、とても穏やかな時間が生まれた。
時折そよぐ涼しい風が、歩いて汗ばんだ体を通り過ぎて心地よい。
ぼーっと眺める、向かいの家の軒先には、パパイヤの実が静かに揺れていた。
いつかの那覇ぶら8
〜いつかの那覇ぶら8〜
早く寝たせいか、何度目かの目覚めで、なんだかもう眠れなくなってきた。
じっとりとかいた寝汗から、いつもと違う匂いがする。
時間は朝5時過ぎ。
なんとなく朝に呼ばれてる気がして、市場に行ってみることにした。
泊まっているホテルは歓楽街に近い。
名古屋でいうなら、錦3の北100mにホテルがある感じだ。
夜はキャバクラの客引きで騒がしい通りも、今はお店の帰りを待つタクシーが、静かに停まっているだけだ。
ここでは、ようやく昨日が終わったらしい。
通りを歩いていると、案外街灯が少なく薄暗い。
朝からやってるのか、朝までやってるのかよくわからない定食屋の明かりが街灯の代わりだ。
ただ、歩みを進めると、暗がりの向こうに、散歩する人や犬、掃き掃除をするおばあが見えてくる。
どうやら朝が始まった人達もいるようだ。
国際通り通りに出ると、通りはまだ昨日と今日の狭間にいた。
「やばい、5時で帰るつもりだったのに、こんな時間になっちゃた。」
夜更かし組と思われる若い男女が、終電に乗り遅れたような口調で話している。
午前5時と6時の間にどれだけの違いがあるのかよくわからない。
牧志公設市場に続く通りへ曲がりると、嫌な予感がし始めた。
アーケード街が暗い。
しかし、奥の方で明かりは見える。
行ってみよう。
近づいてみると、お菓子屋とブルーシールアイス屋が朝早くから開いていた。
一体誰が朝の6時にブルーシールアイスを食べるんだろうか。
そして、肝心の公設市場は、、
「8:00〜」
市場だからといって、早朝からやっているとは限らない。
覚えておこう。
いつかの那覇ぶら7
〜いつかの那覇ぶら7〜
那覇に滞在して3日目までに気付いたこと。
その1 沖縄の人はあまり傘をささない?
大通りでは特にそれを感じる。
降ったり止んだりの時はまずささない。
さしてる自分が気にしいに思えてくる。
その2 沖縄の人は寒がり?
こちらに来てから雨続きで、歩いていると結構暑い。
半ズボンでも丁度いいと思うのだが、街中に半ズボンを履いている人がいない。
半ズボンにリュックの自分が外国人観光客に思えてくる。
その3 沖縄の人は買い物行くにもお洒落?
お土産を買いにサンエーにきたが、自分のような、だらっとした格好の人がいない。
パリッとスリムなズボン、スリムなシャツ。
みんな小綺麗だ。
いやむしろ、俺がだらしないのか?
というわけで(?)長ズボンとかりゆしシャツを買ってしまった。
いつかの那覇ぶら4
〜いつかの那覇ぶら4〜
せっかくの誕生日だから、ステーキを食べようと、ピハーチキッチンというステーキ屋に向かった。
パレットくもじの前の泉橋崎通りを西に向かい、『西(北)』という、どっちやねんと言いたくなる名前の交差点を左に曲がる。
ナチュラル系お洒落な店の前は、すでに待ちの女性がチラホラ。
と言うか店内も女性しかいないが、そんなの関係ねえ💪
小洒落たメニューが並ぶが、迷わずロースステーキを注文。
まずはスープを一口すすると、優しいカツオだしさんが口の中で広がった。
ああ、圧縮ファイルが、解凍される時ってこんな気分なんだろうな、、。
そして、メインのステーキはクリームソースでいただく。
ガッツリムキムキのMrステーキとは違った、心落ち着く優しいステーキさんが口の中で解けた。
なんだ、ステーキってセラピーだったのか?
店主やスタッフのこころ遣いがそのまま形になったステーキを食べて、リラックスするという、不思議な誕生日。
また一つ、妻を連れて来ないといけない店が増えてしまった。