だいぶまえの瞬間

~だいぶまえの瞬間~

サッカーアルゼンチン代表のフランシスコ・バラージョ氏が、8月末に亡くなったという記事を見た。
享年100歳。
彼は1930年の第1回ワールドカップ ウルグアイ大会に出場した、最後の生存者だったらしい。
当時20歳。
それは同時に、第1回大会をリアルタイムで体感した人のほとんどが、もうこの世にいない事を示している。
自分の見たワールドカップも70年後、古き歴史として扱われるのだろうが、その緊張感は、その日、その時、その瞬間に存在し続ける。
そう思うと、1930年にも、モノクロではない確かな興奮が生き続けていると気付く。
期を同じくして、この夏Jリーグでは、ついにワールドカップ出場経験者から、J1の監督が誕生した。
自分の記憶が、また一つ更新されたような感覚を覚えながら、この先の歴史に思いを馳せる。