だいぶまえの主役

~だいぶまえの主役~

この1、2年、すっかり欧州サッカーの話題の中心となった、バルサとレアルだが、今年は特に注目が高まった。
両エースでは、メッシが年間得点記録を打ち出し、リーグでも40点を決めると、クリスティアーノ・ロナウドも負けじと、42点を叩きだし、かつてないハイペースで得点レースを繰り広げている。
一方チームの方は、リーガでは、レアルがリーグ優勝の天王山のクラシコを制し、チャンピオンズリーグでは、両チームがベスト4へ進出した。
決勝クラシコへの期待も高まったが、決勝へ進んだのは共に下馬評ではやや不利に見られていた、チェルシーバイエルンだった。
両チームとも一戦目を勝利し、二戦目はチェルシーが再逆転、バイエルンPK戦を制して決勝進出を決めた。
チェルシーは、08-09にベスト4でバルサに敗れた借りを、3年越しで果たした事を、ドログバのコメントがあらわしていた。
とかくバルサとレアルのドラマばかりが取り沙汰されるが、チェルシーにはチェルシーの、バイエルンにはバイエルンのドラマがあることを感じたベスト4だった。
そして、今年はバルサの年ではなかった、というグアルディオラ監督の言葉もまた、妙な説得力があった。