わりとまえの遠方

~わりとまえの遠方~

どうも喉が痛い。
この感じは風邪だ。
妻が週明けに咳をしていたのが、こちらにやって来たようだ。
今日は打ち合わせで遠方に行くので、そのついでに他もと思ったが、急速に気分が下がっている。
療養と自分に称して、お昼に味噌煮込みうどんを注文。
あ~、おいしい。
しかし営業はそこそこにしたい。
別に誰かがとがめる訳じゃない。
自分との約束の範疇だ。
そんなわけで気持ちで打ち合わせに臨む。
話をしているとこの辺り一帯も、一段落した事を実感。
実際、他をまわってみて、それを更に感じると、もはや南下する意識も薄れてしまった。
仕事は待ってくれない。
心のどこかにひそかに溜めていた見込みが、一つ一つ消えてゆくことで、軽い脱力感を感じる一方で、一つの節目を感じる。
こちらに来るようになってから、3、4年。
それなりに仕事はあったが、自ら取りこぼした案件もあった。
誰も知らないから、誰も指摘しない。
おそらく話したところで、なかなか実感としてわからないと思う。
自分だけがわかる取りこぼし。
同い年の先輩がいなくなっても、この手の取りこぼしをなかなか止められない。
結局、風邪の状態が夕方になって強くなり、そのまま帰りながら、今後の仕事の事を考えていた。