いつかの清水2
〜いつかの清水2〜
World cafeで朝食を済ませ、今日の打合せ先へ向かう。
受け渡しはスムーズだったが、予算を30万以内に削られてしまった。
他を回りながら清水へ向かうと、またしても担当不在で、結局データを送っていただく事になった。
すっきりしないまま、P社に電話をすると、ようやく電話が繋がった。
だが話をすると、金額はほぼ同じだったが、選択肢を増やす為、今回は他社にしたと言われ、余計に喪失感を覚える。
会社では、作業の人が違うサイズに切り替えて作成してまう。
削られるような思いばかりの1日だ。
これはもう、この先へ行くなという知らせなのかもしれない、と思えてきた。
本来やりたい事へとシフトして行く時期が来ているのだろうか。
今期は何としてでも、目標達成と言いながら、一ヶ月もたたない内に、もう幕引きを考えている。
気分転換で、海でも?
そんな気分にはなんだかなれない。
だからこそ、行った方がいいのか。
ヤケになってない?
そんな言葉が、リフレインした。
無理はしないところへ戻って、そこから始める方がいいのか。
このままもう一踏ん張り進んだ方がいいのか。
ヤケでもなく、柳の下で待つでもない。
巧妙な隙間に目を凝らして、その隙間を抜けていけるだろうか。
夕方、ふと見上げた空には、暗い雲と雲の間に、一筋だけ輝く飛行機雲が見えた。
まるで、その巧妙な隙間から漏れる、その向こう側の光のようにも見えた。