いつかの那覇ぶら3

〜いつかの那覇ぶら3

 

旅は匂いとの巡り会いでもある。

空港のロビー、空港のトイレ、ゆいレールの車内、駅でドアが開くたびに、入ってくる外気。

歩く度、止まる度に違う匂いがやってくる。

そして、朝にはまた別の匂いが。

朝ホテルを出た瞬間からゆるい匂いが通りを包んでいる。

夜の片付けの匂い、朝ごはんの匂い、お昼の準備の匂いが、数歩進むごとに入れ替わりに入り込んできた。

その匂いが気持ちを広げ、気持ちが景色を広げる。

自然と歩みがゆっくりになり、小さな花や小道に気になり始めた。

気になる小道の先に進むと黒い猫と遭遇。

お互い「あ、」という顔になり、向こうが少し後ずさる。

ごめんよ。ちょっと通らせておくれ。

猫の脇を抜けると、また新たな分かれ道が現れた。

なんだか楽しく迷い始めたぞ。

ふと、coffeeの文字が見える。

街中にカフェが無い、なんて思っていたけど、結局、街の匂いからカフェに行き着いた。

いつかの那覇ぶら2

〜いつかの那覇ぶら2

 

小雨の後の那覇空港は、雲間から少しだけ陽の光が迎えてくれた。

ロビーに入り、セントレアよりも少し生暖かい空気を身体に感じた途端、少しほどけたような気分が心を包んだ。

着いたらとりあえず「A&W」へと向かう。

お目当てはルートビアの生。

ビールとは名ばかりの、飲むサロンパスみたいなこの飲み物。

お土産用の缶とは、味が違うらしい。

缶の方はよそ行きの味がするというのを受けて、生を注文してみた。

まずは、一口。

ん〜サロンパスだ。

では、もう一口。

ん〜やはりサロンパス

さらに、一口。

あかん、どこまでもサロンパスだ。

と言うか、缶との違いがわからない。

だが、最初の頃より嫌いではなくなってきている。

次第に嫌いと好きの国境線に近づいているようで恐ろしい。

 

せっかく沖縄に着いたのに、充電が心許ないのが、気になる。

とりあえず、空港で充電してから行こう。

今日は何となく、歩いている人や、お店の人にいつもより目がいく。

今回の旅は、もう少しゆっくり、目の前の事を見てみようか。

携帯の充電を待ちながら、そんな事を思っていた。

いつかの那覇ぶら1

〜いつかの那覇ぶら1

 

名古屋は雨、そして那覇もどうやら雨らしい。

週間天気予報で一週間前に見た時は、晴れマークが中心だったのに。

日に日に雨マークが増えていくに従って、なんだかこの旅が歓迎されていない気がして、気持ちが不貞腐れている。

 

今日が出発だというのに、まだ現実感がない。

仕事先からのメールは他の人に対応してもらい、打合せは帰ってからになったのに、何かやり残してる気分が消えない。

じゃあ、あと何が揃ったら、行ってもいいと思えるのだろうか。

車窓の向こうのどんよりとした空を見ていると、ただ自分が呼び込んでいるだけじゃないのかと思えてきた。

 

空港に着いて、手続きを済ますと、時間まで一服する場所を妻と探す。

あれ?

お気に入りだったハワイアンカフェがなくなっている。

がっくりしているところに、足元に揺れを感じる。

地震だ。

どこまで畳み掛けるんだ。

 

そんな気持ちを知ってか知らずか、

妻が、この旅をどんな旅にするか、

それを口に出して言ってみてと聞いてくる。

ここまでくると逆に開き直ってきて、素直にこの旅を楽しむと宣言してみた。

よくわからんが、なんだか効いてる気もする。

そもそも、歓迎されてない旅なら、仕事が急に入るし、地震で飛行機は飛ばない。

不安に構わず、この旅を楽しもう。

そうする事にした。

 

保安検査所で、妻とはお別れ。

二ヶ月前、ブータンへ出発する妻を送り出した場所で、今度は反対の場所にいる。

何故だか、送り出される方が、ほんのり切ない。

苦手な離陸の瞬間も、今回は一人。

 

 

雨のセントレア

緊張の離陸から雨雲を抜けると、そこは光る雲海だった。

雲の上は、いつだって晴れている。

それは魂のあり方のようだ。

雲海が地上のように見える高さに来ると、また薄い雲が現れる。

雲の御簾のくぐると、ゆっくりと思い出すように、世界の美しさが広がっていった。

いつかの前夜

〜いつかの前夜〜

 

明日は沖縄だというのに、気分に現実感がない。

この期に及んで、まだキャンセルも有り得るような気分が残っている。

メールに関する不安は、パソコンを持っていく事で少し補う。

使えばの話だが、、

それ以外の打ち合わせは、金曜日以降になった。

夜、少し旅の準備をしながら、沖縄への気持ちが入る場所だけを、今は準備している感じだ。

いつかの匍匐前進

〜いつかの匍匐前進〜

 

調査会社の見積、高速の件のやり取り、C社の総務の見積。

一つ一つ、少しづつ進めていきながら、パソコンの入替えと、ソフトの更新を同時に進める。

夜はS社の書類のチェック。

不明なエラーが一つ。

一つ一つ焦れずに進める。

明日の課題を確認して、今日を終える。

明日は静岡の回答もあったか。

 

翌日。

静岡の方は、できればお願いしたいという事で、納期を伸ばしてもらったが、チェック資料という新しい作業がついている。

これが入ってくると、更に納期が怪しくなってくる。

いずれにしても作業に、負担の大きい仕事だ。

金額は大きいが、これを続けていく事に少し不安もある。

名古屋の方も、同じような仕様なので、今後増える部分だけに、人手を何か考えたい。

いつかのオマーン戦

〜いつかのオマーン戦〜

 

オマーン戦。

サウジ戦の前哨戦となるこの試合のメンバーが注目されたが。

期待の大迫選手や齋藤選手らが先発。

大迫選手は、ゴールだけでなく、ポストプレーやサイドへ呼び込む動きなど、多様性を見せて、1トップ候補に名乗りを挙げた。

齋藤選手は、この試合への意気込みが伝わってきたが、ワイドなサイドではなく、内側に絞ってサイドバックの上りを促す役割という感じがしたので、本来のプレーとは少し違う印象。

それでもゴールへ向かうプレーは、サウジ戦で見てみたい。

永木選手は、山口選手と共に潰し役とつなぎ役を担ったが、繋ぎのパスの質、攻撃参加の部分ではまだ不慣れな感じがした。

丸山選手は、解説にもあったように、細かいミスが多く安心感は残せなかったが、フィードに関しては、幾つか持ち味は見せただろうか。

4:0というスコアだったが、何となく守備面やポゼッションに安心感がない一方で、攻撃面では新しい選択肢が出てきていて、差し引きすると少しだけプラスで、サウジ戦に臨めそうな気がした。

いつかの緊張

〜いつかの緊張〜

 

今まで問い合わせ止まりだった高速の件は、意外な程話が進んで、かえってどれだけできるかが焦点になってきた。

Aさんが忙しく、Bさん頼みなのがまた緊張感を誘う。

1924日を過ごしながら、やってくる仕事が、上手くおさまるのか。

なんとかなるだろう、と思ってみる事にした。