だいぶまえの100000年後の安全

~だいぶまえの100000年後の安全~

「100000年後の安全」という映画をようやく見た。
ノルウェーバルト海上にある島の、地下に造られている核燃料廃棄物の最終処分場で、オンカロ"隠し場所"という名の付いたエリアが舞台のドキュメンタリー映画だ。
計画では、地下500mまで掘り下げ、2012年から貯蔵セクションを造り始め、2050年に操業を開始。
2100年まで収容を行った後、施設を埋設し、その後、廃棄物の放射能が減退する10万年後まで封印される。
そこで一番重要なテーマは、いかに10万年の間、安全に封印しておくかである。
不安要素として真っ先にあげられるのは地震などによる地殻変動だが、この点に関しては、オンカロのあるエリアは、地層が18億年前のまま、つまり地殻変動が少ないエリアなのだという。
それよりも管理をする人々が懸念するのは、知的生命に対する不安要素を、どう対処していくかという点のようだ。
知的生命と表現したのは、10万年後となると、人類自体がいない可能性があり、科学的予想によると6万年後には、この辺り一体は氷河期に入るという。
少なくとも人の文明からは、遠ざかるエリアとなる。
氷河期によって人類が減少はもちろん、その後別の知的生命体に成り代わっている可能性もあるわけだ。
そういった人達(?)に、このエリアの危険性をどのように伝えるか。
この途方もない話を真面目に議論しないといけない。