まえがきのまえがき~だいぶまえのキャンパス?~

~だいぶまえのキャンパス?~

同い年の先輩に連れられて、お客さんと初めて飲んだ。
飲む前は漠然としたイメージばかりで、憂鬱になっていたが、実際にその場にいると、どの想像とも違っていて、自分に足りないもの、心配していたものとは違う、ごく当たり前な部分だった。
無理してジャンプするのではなく、まめにステップを踏むような、そんな感覚なのかもしれない。
ふと、自分の営業にもそんな気負いがある気がする。
高い肥料を買う前に、毎日水を差すことの方が大事なんですか。

ん?
この気持ちどこかで感じたことある気がする。
そうか、ようやくつながった。
結局それは自分自身に向けられていたのかもしれない。
自分の意識するものから順に世界を区切ってゆく。
生まれたときから、ずっとそうやって、僕らは世界を一枚の紙に書き込んでいくが、全てを書き込むには、その紙は小さすぎる。
でも、人に与えられた紙はその一枚だけなのだから、そこに何を書くかは結構重要だ。
例え大きさに限りがなくても、案外気にしている。